「このままでいいのかな」

それは、声にならないほど小さくて、
でも確かに、
胸の奥に波紋を広げる問いです。

日々をこなすことには慣れてきたのに、
何かが満たされない。

大きな問題があるわけじゃないけれど、
ふと立ち止まった瞬間に、
自分の輪郭が
曖昧になっていることに気づく。

そんな時間が、
これまでに一度でもあったのなら──

きっと、この本はあなたのためのものです。

わたしたちは、「何者かになること」に、
どこかで価値を置いて生きています。

誰かの役に立つこと、
わかりやすい成果を出すこと、
常に何かに向かって成長し続けること。

でも、どんなに努力を重ねても、
心の奥で「何かが違う」と感じる瞬間は、
確かにやってくるのです。

それでもまた、
今の自分では足りないような気がして、
資格の勉強を始めたり、
新しい副業に飛び込んだり、
まるで自分の地図を探すように、
情報を集めはじめる。

けれど──

どんなに立派な地図を手に入れても
「今、どこに立っているのか」が
わからなければ、
進むことも、
戻ることもできないのです。

いちばん大切なのは
「現在地」に気づくこと。

外の世界にある
正解や理想に向かって走る前に、
まず、今ここにいる「わたし」に
光をあてること。

何を感じているのか。
どこに違和感があって、
何にほっとするのか。

それに気づいたとき、
無理に動かなくても、
自然と
一歩が生まれていくことがあります。

『「何もしない」で見えてくる 自分軸』は、
そんな「静かな出発点」を
そっと手渡す一冊です。

自己啓発書でも、
目標達成のハウツーでもありません。

がんばることを手放した先で、
「すでにあるわたし」に
くつろぐための本です。

この本では、
忙しさのなかで見失いがちな
「わたし」とつながるための、
７つの小さな体験をご紹介しています。

特別な道具や知識は必要ありません。

日常の中で、
そっと自分の感覚に還っていくような、
静かな扉をひとつずつ開いていくような、
そんな時間です。

そして現在、この本の世界を
さらに深く味わっていただくために、
YouTubeにて連動の誘導瞑想動画を
２本ご用意しています。

１本目はすでに公開中で、
書籍のエッセンスをやさしく先取りできる
ショートガイドとして、読後に限らず、
どなたでもご視聴いただけます。